自宅療養の往診時の看護師の仕事

自宅療養という選択をより良いものにするために、訪問看護という医療サービスがあります。自宅へ往診の際には看護師が同行し、大きな役割を担うのです。まず、看護師は、主治医が作成した個々の患者の訪問看護指示書に基づいて療養を指導したり、医療介護、それに、必要に応じて身体介護を担います。この訪問看護指示書に関しては、患者ごとに内容が異なるため、看護師はひとりひとりの患者の状況を知り、その時々の体調や病状に合わせた医療補助を行う役割を担います。その内容は直接患者と接したり話たりすることで見えてくるため、患者とのコミュニケーションをきちんと行い、患者をしっかりと観察することが看護師に求められる役割です。

次に、往診時には看護師は患者の家族との橋渡しという重要な役割を担います。自宅療養では患者の家族にも多かれ少なかれ負担がかかるため、そのケアを行うことも重要な仕事の一つです。また、患者の家族が直接主治医に言いにくいことも、看護師がクッション役として聞いて、あとから主治医に伝えることもあります。そのため、往診に同行する看護師は、患者だけでなくその家族へのきめ細やかなサポートをする重要な役割を果たします。加えて、往診から帰ってからは主治医に気がついたことを伝えることも大切な仕事です。療養や治療の方針について気になることや気づいたことがあれば、レポートなどにまとめてわかりやすく医師に伝えることも看護師の大切な仕事のうちです。